伊勢神宮の御神米 ~その美味しさをあなたに・・・~
おいしいのにあまり売られていないお米

今年も元気に生き生きと育つイセヒカリ
時はさかのぼること、平成元年。「イセヒカリ」という品種は突如として現れました。その現れた場所というのは伊勢神宮の水田でした。まるで神が地上に植えたかの様です。きっと宮司さん達もそう思ったのでしょう、このお米は10年近くの間、「門外不出」とされていました。
そんなドラマチックなお米ですが、話題性だけではなく品質もまた素晴らしいものでした。
米の美味しさを図る数値に「食味値」というものがありますが、「イセヒカリ」の数値は県の推奨品種基準を軽く超えています。
他にも様々な環境変化にも強く、「コシヒカリ」などと比べるとずっと栽培しやすい、という特徴を持っています。
「そんな良い事づくめのお米なら、みんな作っているんじゃないの?」と思うでしょう。ところが「イセヒカリ」は、お米屋さんなどではほとんど見る事が出来ないのです。
理由は、このお米が登録品種でも推奨品種でもない為です。その為、公的機関や農協による関与がありません。つまり、現在のところ、公の市場では流通する見通しがないお米なんです。
神がまいた奇跡の米、イセヒカリとは?

収穫されたイセヒカリ
この神嘗祭で神様に捧げるお米の事を御神米といい、何年もの間「コシヒカリ」が捧げられていました。(その当時、一番美味しいお米だったから?)
その流れが平成元年の秋、台風の到来と共にガラリと変わることになります。
この年、伊勢地方は2度の台風に見舞われ、御神田で作られていた「コシヒカリ」は軒並み倒されてしまいました。「コシヒカリ」は倒れやすい品種なので、これだけの台風に晒されれば当然の結果ではありました。
しかし、そんな台風にもかかわらず水田に真っ直ぐ立っている稲株が2株だけあったのです。その稲は太く短く、とても力強いもので、どうも「コシヒカリ」とは違うようでした。詳しく調べてみた結果、なんと新品種だったのです。
まさに「神が与えたもうた新品種」であると考えられました。
その後、この米は何年もの間、神の米であり、神殿より門外不出とされていました。しかし、平成8年にはそれを改め、まずは各県の神社に分与が行われました。そしてこの年、伊勢神宮ではこの米を正式に「イセヒカリ」と命名し、「コシヒカリ」に代わって神嘗祭で神に捧げられる様になったのです。
社会が進歩して行き着いた今、何か意味のある気がしませんか?
味だってピカイチ!製法にもこだわる
米のうまさを表す食味値も県の基準を軽くクリア

美味しいごはんを食卓に!
この食味値70以上が県の推奨品種なのですが、イセヒカリの大半が80を超える数値をだしたとの報告を聞いています。中には100以上という驚異的な数値もあったそうです。
人間の判断できる数値が80までと言われていますので、食味は十分に保証できると思われます。
もちろん美味しさとは、絶対的なものではなく人それぞれ味にも好みがありますが、この食味値は一応の目安にしてみてはいかがでしょう?
農薬を使わない昔ながらの農法で…
イセヒカリはコシヒカリなどと比べると、環境変化に強く栽培しやすい品種です。その力強さを活用して除草剤など農薬の散布をしないで手で除草したり、肥料も堆肥や有機質100%のものを微生物を活用して施用しています。また、稲の成長過程を分析して栽培に活用していますので、栄養を十分に吸収した元気なお米を収穫できるのです。(この農法は栄養周期論と呼ばれています)
※有機堆肥についてですが、私どもは「バクターコンポ」というものを作り使用しております。
埼玉県の特殊肥料登録もしており、有用微生物と炭と酢とケイ素で有機質資材を発酵させたものです。
どうして農薬を使わないのか?
この「イセヒカリ」は強い品種であり、無農薬などの栽培を比較的行いやすいお米です。この無農薬や有機質肥料といった栽培。よく安全性ばかり取り上げられますが、「味」が最も左右されるという事を忘れないで下さい。
皆さんは「ナス」を生でかじった事がありますか?
一般的に栽培されたナスだと、飲み込むのにも苦労するほど苦いものです。これは、化学肥料や農薬が原因と言えます。ナスは肥料をたくさん必要とする作物であり、病害虫も多いので、防除の為に農薬も多く使われるのです。
本来のナスは甘く、かじると青りんごの様な香りがするものです。これが肥料によって大きく変わってしまいます。(ただ、ナスは味付けの濃い料理が多いので、案外苦味に気が付いていない事が多い様です。)
本来の味を知らずに食べていれば、確かに不満など起きないのかも知れません。ただ、それ以上の発展は得られないでしょう。美味しいものを食べる事は誰にとっても幸せな事、是非追求していきたいものですね。
ただし、美味しいものを食べるのにも知識は必要です。
たまごくらぶでは、私達が今まで見つけ出してきた「おいしい食べ物」を通じて「食」に関する知識をできるだけ多くの人と共有していきたいと思っています!
誰もが皆、「美味しい!」と笑えるようなものを、一緒にたくさん見つけていきたいと考えています。
イセヒカリの麹で味噌も作っています
毎年1月~3月になると、味噌の仕込みを行っています。味噌には「大豆」「塩」「麹(こうじ)」の3つの材料を使いますが、たまごくらぶではイセヒカリ玄米から「麹」を造ります。
秋田杉の無節で作られた昔ながらの麹室で、手作りでシッカリと仕上げた麹は、良質で新鮮な「生こうじ」です。
毎年、一緒に味噌造りをしている皆さんにも喜んでいただいています。(「味噌造り体験」では初めての方はもちろんですが、毎年来ていただいている方もたくさんいらっしゃいます)
詳しくは味噌のページをご覧ください。
イセヒカリ発祥の地、伊勢神宮へ
伊勢神宮の式年遷宮に参加しました

第62回 式年遷宮
もちろん、奉献したのは豊受大神宮(外宮)です。豊受大神は私たち日本民族の主食であるお米をはじめ、五穀の豊穣、衣食住の恵みを与えて下さる産業の守護神でもあります。
その後、皇大神宮(内宮)にも正式参拝してきました。
※式年遷宮: 完成した正殿が建つ御敷地に敷く白石を奉献する行事
田んぼでは、除草剤などの農薬も使わず、30年以上ひたすら除草をしています。
今、田んぼの生き物がたくさん増えて、イナゴやカエルはもちろん一部にカブトエビが発生するほどになっています。
また、たい肥や有機質肥料も最低限に抑えて、自力で成長させるようにしています。
【米袋への「栽培期間中・農薬不使用」の表示について】
米袋への「栽培期間中・農薬不使用」の表示は、「有機栽培」の認可を取っていない為のものです。
私たちの農場では約30年前より、畑も田圃も農薬を使わないで栽培をしています。
しかし、畑は隣接の農家さんの農場と林で隔離されていますが、田圃は水路の問題や隣接の農家さんとの距離や隣接の農家さんの栽培管理の問題がありますの で、有機栽培とは区別して、あえて「栽培期間中・農薬不使用」の表示をしています。
又、そうすることによって、有機栽培の登録手数料などの諸経費を削減しています。
実際に有機登録のラベルは一枚単位で管理されていますが、私たちの規模ではその手数料が生産コストに大きく降りかかってしまい、有機登録は断念しました。
以上の理由で「栽培期間中・農薬不使用」の表示をしていますが、収穫後も農薬を使っているわけではありません。
【ご注文に当たってのお願い】
運送会社の都合上、一度に発送できる量は24㎏までとなっております。
24kgを越えるご注文はご調整をお願いすることになりますので、申し訳ございませんがご了承ください。
(1年を通しての在庫量も多くはなく、目安としてお一人様1ヶ月24kgを、一度のご注文の上限とさせていただいています)
2022年収穫のイセヒカリについてですが、夏場の成長期に除草が間に合わず、イセヒカリのお米に雑草の種が多く混じってしまいました。 通常の場合は、脱穀と選別機でほぼ取り除くことが出来るのですが、今年は雑草の種が大きく選別機でも残ってしまうほどでした。
多くの皆様からご要望のあるイセヒカリですから何とか出荷したいと思いますが、現状選別が出来そうになく、大変申し訳ございませんが販売は見合せさせて頂きます。誠に申し訳ございません。
無農薬 特別栽培米イセヒカリ
¥ 3,410 ~ ¥ 16,840 税込